2014年9月27日土曜日

青森市役所問題は他山の石


耐震対策が必要な青森市役所の改築が三たび市議会にかけられ、とうとう現在地での改築が可決となりました。
来月に迫る市議選というプレッシャーもあったでしょうが、鹿内市長の押しの一手に議会側が屈したとみられても仕方ありません。
ただ、この問題は単なる市役所改築であるなら問題は簡単のですが、破綻寸前の三セク・アウガや駅ビル再開発とからんだコンパクトシティ構想さらには10年の大計をもって市のあり方を考えることからすると、なかなか市民にはその全体像がつかみにくく、もっと時間をかけた話し合いや説明が必要なのだとは思いますが、いかんせん合併特例債という賞味期限のある麻薬を使うためには、これ以上先延ばしができないタイミングとなっていましたので、ここからは提案した市長も議決した議会議員もともに責任を負いながら進んでいくしかありません。

このアウガ問題にからんで地元紙で集中連載がありましたが、その最後に木下斉君の的確な指摘がありました。2014-09-2318.16.44-2014-09-27-12-00.png
ここに公共施設再編の鍵があると思いますし、弘前市の場合も市役所の防災棟・立体駐車場増築や今後のヒロロ問題や市立病院の移転、さらには将来の津軽圏での合併といったことを考えた場合に、他山の石となる指摘であり、Facebookでも大きな反響を呼んでいましたので、ぜひ皆さんにも精読していただきたいと思います。
ここで一番の鍵となるのは、「ピンホールマーケティング」です。つまり、コンパクトシティよりもさらに施設やビル単位に集約した活用を考えないと維持していくことは難しいということです。
そこから大胆に提言すれば、弘前公園周辺から土手町は観光・街歩き、城東は大型ショッピングエリアさらには広域行政機能という方向性が見えていますが、それからすれば市役所は今の場所にあるよりも駅前地区の市立病院・一大小学校跡地に移って、1・2Fも公共サービスに特化させたヒロロとともに行政エリアを構成して、現在の庁舎は前川建築としての価値が生きる文化観光施設に転換するといった設計図を描いた上で、より効率的な建設手法をさぐるといったビジョンが必要だと思うのです。

青森市の場合は、商工会議所青年部を中心に対案を考える動きがあり、それに呼応して一部議員も行動していても多勢に無勢だったのですが、弘前市の場合は議論が行われたとは言えない形で市役所増築が決まり、それ以上の青写真がないままに流れていっている状況です。
一旦動いてしまった以上、市役所移転が最後のピースにならざるを得ませんが、弘前市という一自治体だけでなく、津軽という地域の維持継続という観点から、ヒロロはどうすべきか、市立病院はどこにあるべきか、商業の中心をどこに置くべきか、大きな議論をしなくてはならないと思います。
公民連携のプロである木下君、そして藻谷浩介さんにも弘前市にもぜひ提言をもらいたいと思いますし、こういう方たちとの膝を交えての議論を若い世代中心にできれば、新しいものが生まれてくると思います。

そこで、議会と議員は何ができるかが問われますし、私としては議論の輪を作る役割を果たしたいと思っています。

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